本日の北京(2020年ブログ版)

軽く、リアルに北京を語るライターブログ

小中学校は可哀相なほど貧しい?!

中国の教育専門家に話を聞いた。色々改革が進んで近代的な教育法などが導入され、良くなっている面もある。改革の方向性は合意しているが、実現するのが大変だ。大体、基礎教育にはお金が回っていない、可哀相なほどビンボーだ、という。

 

田舎だと、校長先生でもサンダルにぼろいTシャツで出てくるほど貧しく、知的な教育者の雰囲気はどこにもない。教育経費GDP比4%達成はクリアされた。大学はずっとましだが、田舎の小中学校の現場は厳しいらしい。

 

先生の給与も低い。「一般公務員以下にしない」と新政策でうたっているのは、それがまだ難しいからだ。北京の公立小学校でも、数年前だが、美術の時に絵を描く画用紙は子供が持参した。学校は画用紙さえ買えないのだから驚く。北京のど真ん中でこれだから、地方に行ったら推して知るべしだ。

 

その一方で、中関村辺りで栄えている学習塾はべらぼうに高い。個人授業は1時間3000円、5000円なんて当たり前。しかも100回分の授業料を一括払いしろと来るから、100万円とか50万円の大金があっという間に飛ぶ。

 

一方、先日も書いたが、北京で気づいたら、1人消費額平均2万円前後の超高級レストラン店が流行っている。予約が取れない店も多いという。

 

昨日、友人に相棒が連れられて行ったのも平均1200元(約1万9000円)、720mlの日本酒一本1000元強(16000円以上)の山東人シェフがいる日本料理店だ。フォアグラや白子に大トロなどのコース料理(800元と1200元の二つのコースしかない)。5時半から3人で飲み食いしてざっと6000元、すなわち9万円以上だ。この価格で予約が取れない人気店なのだ。

 

ということで、一部ではとんでもなくリッチになっているのに、必要な所にお金が回っていない。

 

これ、本日の北京なり。