本日の北京(2020年ブログ版)

軽く、リアルに北京を語るライターブログ

セイト49

昨日から微信などで話題になっているのが、この四川省の省都の成都49高校で起きた高校2年生の男子生徒の自殺事件だ。9日の日曜の午後5時40分に家の人が学校の寮に送り届けた時は何の異常もなく、元気だった男子生徒がその1時間後にビルから落ちて即死。救急車が来たのは夜の8:30、親が通知を受けたのが9時という。

 

この空白の時間も問題だが、もっと問題なのは、学校の異常な対応だ。

親が来ても門を閉ざして学校に入れないという!親が子どもの写真を抱えて学校の門の前に座り込んでいる写真があった。そして、肝心の監視カメラも見せない(「その時間のはない」という説明らしい)。

 

何でそんな乱暴なことをするのか理解できないが、かき込みにあったのが「いつもこういう対応で済んできたからだろう」という指摘。そうか!と思わず、頷いだ。

 

そう考えるとむしろ、今回の事件が特殊だ。なぜなら、近年、こういう事件は実はあちこちで起きているのに、伏せられ(消され)てきた。それが、今回は表面化した点だ。

 

我が家が隣接する北京の1.5流のそこそこ有名大学でも、2年近く前に実験用の薬品が爆発してその上に住んでいた寮生が亡くなった(本人は「危ない」と関係部門に通報していたのに善処なく死亡したとの説も。)。その途端に学校は封鎖し警備員が大勢たった。その寮の焦げた壁などが見えないようにあっという間に囲いを建ててしまい、皆が口をつむっておしまいだった。他にも、半年前にも飛び降りがあり、知り合いの知り合いが残された親のお見舞いに来ていた。

 

また、去年会った、別の有名大学に通う友人も目の前の寮から飛び降り自殺があったが、これも伏せておしまいだったという。最近、悲しいことに、学生の自殺はものすごく多いらしい。

 

今回の事件は皆注目している。今日は人口統計が公表された日だが、人民網の書き込みにも、この題の4文字がたくさん書き込まれた。こんな風景は10年ぶりだ。

 

一体何が起きているのか?これ本日の北京なり。