人民大学で11月22日に開かれたカザフスタンの専門家による人口政策に関する講演会で、同大学の王先生の質問に非難が集まっている。
カザフスタンでは街でも子どもがたくさんいるのを見た、同国の政策がうまくいっているようだ、として、「我が国の女性は動員しても、勧めても、言うことを聞かない。(一方であなたの国の女性たちは)大学卒業後すぐに子どもを産む。どうやって彼女たちにこんなに従順に言うことをきかせたのですか?」と。
確かに問題発言である。「女性を何だと思っているのか、まるで動物扱い」と中国のネットでも出ている通り。カザフスタンの女性に対しても失礼だ。カザフの専門家も「いや強制はすべきではない」と思わず一言。
上から目線の強いて教育し、女性が言うことを聞けば、子どもは生まれると思い込んでいる。流石にこれは中国でも総スカんを食らう時代になった。”服服帖帖听话生”(おとなしく言うことを聞いて産む)と言う言葉がちょっとした流行り言葉になったほどだ。
今、女性に産めというのは中国ではいろんな意味で機微に触れるタブーだ。
今の若者は友人も少なく、恋愛もしたいが裏切られるのが怖いし、まして結婚したい相手もいない。そもそも、就職難で給与は減るし、職はあるだけでマシだし、将来は全く見えないし、子どもの教育は競争が激しくて大変だし、親は早く結婚しろとプレッシャーをかけるばかりで味方になってくれず、孤独感を深め、春節も家に帰りたくない。と言うパターンが多いんじゃないかな。もしくは、親の望む通りに結婚はしたものの、当然ながら?うまく行かない。離婚はこの前に書いた通り日本よりずっと多く日常茶飯事。
そんないろんな不満が溜まっている所にこの発言だから、注目を浴びたのだろう。
少子化は若い世代の拒否権発動の結果!なのかもしれない。
だって、大人の世界を見て、それを真似したいとは思えない、Symple is that!
今こそ視点を変えて、研究すべきは「いかに多く産ませるか?」ではなく、「生まれてきた今生きている人間と生まれてくる子ども達にいかに良い環境を与えるか?」なんじゃないか?
これ本日の北京なり