本日の北京(2020年ブログ版)

軽く、リアルに北京を語るライターブログ

内巻という悲鳴

最近は中国の眠りについて調べていた。ここでは詳細は書かないが、驚いたのは、以前は中高年の悩みだった不眠が中国では20代などの若者の方が、他の世代より増えているという。

 

このことを確認しようと思って、社会人2年目の友人に聞いたら、うん、そうそう、良く知っているね。と深く肯く。

 

彼女の大学時代も、鬱で休学する友人もいたそうだ。鬱より軽い不眠はもっと多いと。安眠スプレーとか本当に使っているらしい。

 

で、彼女曰く、彼女も仕事のノルマが厳しくて会社から家に戻るのは9時ごろで、12時ごろねて、翌朝は6時起きで朝の9時までにだすレポートを仕上げるらしい。毎日6時間睡眠の日々だ。

 

日本人は世界的に見ても最低レベルに睡眠時間が短いからおどろかないが、中国人はちょっと前は楽々8時間は寝ていた人たちだ、6時間睡眠というのはかなりきつい。

 

そして、今年のネット流行語に「内巻」という言葉があるよ、と教えてくれた。過度の競争に巻き取られて、皆が更に残業して自分のパフォーマンスをアピールしたりすることによって、自分自身の首を縛ることなどを指す。過度の競争が生む人間同士の軋轢や消耗を意味すると。

 

これは、もう、悲鳴でしかない。

そう感じながら生きていたら、不眠になっちゃうだろう。

 

どんどん豊かになりバンバン稼いでいる華やかさの陰で、先進国並みの病理も進んでいるということか。残念だ。

 

若者よ、良く寝て元気を出しておくれ。

これ、本日の北京なり。