本日の北京(2020年ブログ版)

軽く、リアルに北京を語るライターブログ

100g、四千円位のお茶でも十分飲めるよ

これは、先日、お邪魔した友人の経営する茶館で返って来た答えだ。最近、「単叢」という華やかな香りがする烏龍茶の一種のお茶にハマっている。

 

タオバオで500グラム三百元(4800円)位の庶民価格のを買って飲んでいた。ちょうど切れた時、Kさんがこのお茶の産地の潮州のお茶屋の友人から買った「本物の単叢」を持って来てくれたのだが、美味しくない。私の淹れ方が悪いのかと思って、単叢と岩茶の専門茶館をしている友人を紹介してもらって、訪ねた。

 

専門家の彼らは私が持参したKさんの茶っ葉を見て、「これは毛(ゴミ)茶だ。」と言った。

なるほど、確かに粗い感じがする(Kさんやられた!)。「じゃあいくら位の単叢なら、美味しく飲めるの?」ときいた時、返って来た答えが「まあ、1斤千元強(500グラム1万6000円強)ので十分、飲めるよ」だったのだ。

 

1斤は500グラム、千元は16000円だから、だいたい2万円くらいのことを考えているのだろう。だとすると100グラム4000円。美味しいのは当たり前だよ!!!

 

その日、私に出してくれたお茶はおそらくその数倍する価格のものだったらしい。因みに頂いたのは、蜜兰香老枞、冬茶雪片、鸭屎香、稻花香老枞の四種類だ。最後のは特に高いらしい。

 

この会話の前に、「日本で売っているインド紅茶のダージリンは美味しい」というから、「そうね。でも美味しいのはとても、とても高いよ。」といったら、「いくら?」と聞くから、「そうだな、100グラム二千円位かな」と言ったら、相手はキョトンとして私をみて、「それは中国では全然高くない」だってさ。いやはや、すごいバブルだ。

 

彼らが使っているお茶は1斤千元は最低レベル。お茶代代わりに買った茶は50グラムで2500円。これが、1番「安い」お茶だ。

 

その晩、彼女は元5つ星ホテルシェフが開いたフランス料理屋での旦那との夕食に消えて行った。こちらも一人平均2万円近くする高級店。何ともバブルである。

 

北京に家を何軒も持っていたり、上場企業の株主だったりすると何もしなくてもザクザクお金が入るのだろう。お金をやたらと持っているリッチさんは周りにも数人いる。

 

彼女自身はとても感じのよい、育ちの良さそうな人だったが、噂に聞く虚飾の世界を垣間見た思いだった。

豊かになるって一体何なんだろうか。

 

これ、本日の北京で飲んだお茶の複雑な味なり。