中国科学院心理なんとかの組織から姉さん女房カップルの話題のトークに出てくれと頼まれた。調べたら、日本も1970年10%が20年には約25%に増えている。(でもよく内分けを見るとほとんどが1、2、3歳上なだけ。かつての圧倒的な男性年上多数から、同い年を中心に男性年下と年上の両側に広がって多様化しただけ)。
中国でも経済が進んでいる浙江では16%にまで増えているという。これ(男年上が当たり前の崩壊=男年下など組み合わせの多様化)は少子化や晩婚化、非婚化と並んで文明の進歩と共に我々人類が向かう道という可能性が高い。
中国での悩みはやはり伝統的な結婚観は男が上、女が下で、姉弟カップルへの風当たりが強いこと。この前もそこそこ有名な女性芸能人金シャ(草冠に沙)が自分より19歳下の演劇大学出たてで経済力のない男子と結婚したことに対して、「逆玉だ」と批判が噴出。
昨日のトークはじゃあどうしたらいいか?これは社会のどういう一面を表しているか?結婚と恋愛はどう違うのか?愛はあるのか?夫婦はどうしたらよいのか?みたいな話になった。
気さくで明るいけど洗練とは程遠いおじさん丸出しの某地方大学の心理学の先生曰く、結婚の目的は優れた遺伝子保存という生物的な側面があるから女性は男に「資源」を求めるのは当たり前だとか、いっちゃう。
そもそも、恋愛と結婚は「資源」とか、「つり合う」とか財布とか経済用語で語られる。認知の調和、価値観、新鮮感、責任感という言葉もでてきたが、やはり資源、という見方が一番わかりやすくて聞いている方もしっくりくるんだろう。
「殺豚」という言葉がある。キャリア重視で恋愛への思いを押し殺して頑張ってきた女性がある日、年下の男にアプローチされて溺れるケースがあるという。そういう悪いやつに騙されないように、マザコン、自己中、責任感の有無をチェックしろ、特に、財布に気をつけろとかいう。
勇気を持って好きな人がいたらそう表現したらいいといったら、もう1人のテレビのリアリティショーで心理カウンセリングもしている先生は(彼女はまともで蘊蓄を理路整然と話すので説得力あり)いきなり恋人じゃなくて、最初は友人になれ、なんて超初歩的なアドバイスをしていて驚いた。
さらに、自分の心理指導の商品販促で、夫婦喧嘩の緩和方法、恋愛したい相手との会話の仕方や、結婚するのに適当な相手かどうかをチェックする上手な聞き方も教えるという。なんかなあ、そんなことまで参考書をみて戦略的に賢くやるということか。
司会者も愛は本当にあるんでしょうかね?といい、まずそこからですか?というのが今回の感想。文革時代に青春をすごした今の適齢期の子供の親は「アレンジに従い、運命を受け入れる」結婚だった人がほとんどという。今読んでいる李銀河の90年代のインタビューでも恋愛は穢らわしいと思っていて性方面は全くの無知だったというのが大方。驚きだ。
自由で熱い愛を前提としていない親と社会に、面子の手前さっさと結婚しろと言われているのが今の80後達だ。やっぱりこの国の愛の現時点は我々が想像する以上に遠いところのようだ。
これ、本日の北京なり。