本日の北京(2020年ブログ版)

軽く、リアルに北京を語るライターブログ

中国の若者にも非恋愛体質が進行中?

若者の非恋愛体質化は日本を始め、世界的なトレンドだが、中国でも果たして、そうなのだろうか?

 

中国ではシングルの成人人口が2018年に2億人を超えた。うち、一人暮らしをしている人は7700万人いる。(となると、残りの成人単身者の半分以上が親など誰かと同居していることになる。)

 

また、90後(つまり今の20歳~29歳)の人にとっての悩みは最大が「単身であること」(64%)!経済的プレッシャー(別の言葉では貧しい)45%、友達がいない28%、結婚を親や親せきからせかされる(「催婚」)21%とある。(珍愛網2019「90後」シングル層白書)

 

同調査では7割近くが恋愛を強く望んでおり、うち26%が結婚を強く望んでいる。一方で30%の人がシングル脱出(「脱単」)はどうでも良いと答えている。

 

20代の彼らの恋愛経験回数は2回が約5割、1回が2割、ゼロが約1割だった。同時に調査に参加した20代のうち15%が離婚経験者だった。

「分かれ」について、価値観(21%)、性格(20%)の不一致のほか、遠距離(13%)、経済的制限(12%)も少なくない。そして、別れ話は4割以上が「微信」経由だったという。恋愛もデジタル化している。

 

出会いが無い理由は①交際範囲が狭い(62%)、②心が動かされにくい(52%)、③内気な性格(34%)、④仕事で多忙(31%)、⑤経済条件が悪い(24%)、⑥好きな人が居ない、自分の外見に自信が無いが共に19%だった。

 

ということで、まだ20代なのに、結婚はしなくてはいけないことで、親たちなどまわりから催促される。自分もそれを望んでいるが、なかなか出会いが無いという人が7割。別に積極的に探していない人が3割。

探しているけど出会わない人の中には、シャイだったり、自分に自信が無かったり、そして貧乏だから自分は交際に不向きと主観的に思っている非恋愛体質な人もいる。

 

結婚は中国では、親から期待される義務で、しなくてはいけないもの。それ故に「脱単」(シングルからの脱却)や「催婚」(結婚催促)という独自の言葉がある。

 

そういう封建的農村社会に根差した結婚促進文化は薄れることなく、一貫して中国では色濃くあるようだ。その一方で、そこでモジモジしてしている人や、クールに「別に一人でもいいじゃん」と考える近代的個人主義者(至って正常だと思うが)が増えてきた。その結果、シングルが増えているのかもしれない。

 

これ、本日の北京なり。