本日の北京(2020年ブログ版)

軽く、リアルに北京を語るライターブログ

恐るべし、タオバオ!

お恥ずかしいながら、私も中国のアリババ傘下のタオバオに日々貢献している。11月11日の独身の日セール中に、タオバオは約7兆円を売り上げ、また記録を更新した。我が友人が調べた所、日本中の全208店舗のデパートの「年間」売上が5.7兆円だったというから、もう天文学的な数値だ。それには私の買い物も含まれている。(買った物はバッグ、傘、納豆、生クリーム、猫フード、マクビティクッキー、イタリアチョコ、インド紅茶、中国茶、獺祭、等々)

 

以前タオバオの小さなメーカーから靴用パッドを買ったら、その日に壊れたので、それからはずっとタオバオは使っていなかった。大手を中心に扱っている京東で買っていた。でも今年、京東でまな板を買ったら、色が落ちて、棘が刺さりそうで、これまた京東も嫌になり、また、超細かい裁縫関係グッズを買うために、品ぞろえの良いタオバオに行った。

 

申し訳ないほど安い値段で良いものが買えた。それがきっかけでスマホにタオバオをダウンロードしたらもう大変。止まらなくなって、数日おきに何かをタオバオで見てはショッピングカートに物色した安い物を入れている。人間の物欲をとことんくすぐってくるのがタオバオだ。

 

今日は、ある高齢者の超節約家に近所では売っていない白玉粉を入手したいがいくらかと聞かれ、安かったら買ってくれと頼まれた。早速、タオバオで調べたら、他のものと100元位まとめて買うと安くなるというので、他の薄力粉とかを選んで、一緒に買ってあげようと決めた。白玉粉は500gで8元とかもあるから、5元まで安くなってたから、安さには太鼓判を押した。さすがタオバオ、安い!と私は思ったのだった。

 

だが、この世界チャンピオン級の節約家は疑い深く、「じゃあ、もし2キロ、3キロ買ったらもっと安くなるのでは?」という。でもそんなにたくさんは必要じゃないのは私は知っている。(いつも、この理屈で買い過ぎたものを「消費するため」の食事に付き合わされている人がこの世にいる。本末転倒の悲しいメニューはこれ以上は極力避けたい。)

 

向こうはもっと調べ抜いてから1元ならず1毛でも安いのを買いたいというのだが、もう十分安いから買いなよ、と押し切って買った。その後30分位してから、またチャンピオンから電話があり、調べたらやっぱり5.1元のがあったとか、まとめて買うといくらだったから、知らせておこうと思って、という。すごい執念だ。1毛って日本円で1.6円。1元で16円、100円にもならない話を電話で何度もしている方がよっぽどお金がかかる。北京といえども今カプチーノ一杯で32元、約500円の時代ですよ。チャンピオンさん、目覚めてくれ~。

 

これ、恐るべし、タオバオでも満足しない高齢者の執念と、中国の世代間ギャップ。ネットショッピングの会話なり。