本日の北京(2020年ブログ版)

軽く、リアルに北京を語るライターブログ

「PCR陰性とは関係ありません、あなたは高リスク人員に指定されました!」遂に隔離されたの巻き

イヤハヤ、来ましたよ、「あなたはハイリスク人員に指定されました。コントロールに協力してなくてはなりません」という電話が同居者にかかって来た。ハイリスク人員と同居している私も同じ扱いなので、週末の仕事もキャンセル。只今、4日間家から一歩も出られない隔離中なのだ。

 

発端は、同居者が10日前に行ったお店で陽性者発覚。その結果、その店で3月6日13時20分から閉店までの利用者全てが「濃厚接触者=ハイリスク人員」に指定されたのだ。我が同居者は「あなたは13時49分32秒に(デジタル行動記録を残す)QRコードをこの店でスキャンしましたね」と電話の相手に伝えられた。確かにその店で飲食したが、一緒のテーブルで食べた人が居たわけでもないし… これを濃厚というのだろうか?

 

しかも、この我が同居者はその後の3月10日のPRC検査では陰性だったのだ。そのことを電話の向こうの女子に指摘すると、この真面目そうな若い女性は「よく聞いてください。PCR陰性とは関係ありません。その時間に居た人は全てハイリスク人員です。これは北京市の要求であって、住民委員会の話ではありません。コントロールには協力しなくてはなりません。」

 

何をいってもこの最後の命令通知の鸚鵡返し。まあ、彼女からすれば他に言いようがないのだろうが、困ったものだ。

 

これにより健康キッドと呼ばれるスマホのデジタル行動記録証明に「飛び出る窓」と恐れられている警告表示がでて、モールやスーパー、飲食店など基本的に全ての場所に入れない。

 

「ハイリスク(濃厚接触)者」の隔離期間は、接触した翌日から14日目の夜中まで。我が家のケースはもう10日前の出来事だから残る隔離時間は4日間となる。14日目に家のPCR検査出張サービスでめでたく陰性が出ると仮解除となり、外出が許可される。続く7日間は「健康監察」に降格され、3回PCRを受け陰性だった場合に完全に監視を解かれ、自由の身となるのだ。つまり、来週は同居者と一緒に3回もPCRを受けなくてはならない…

 

今中国中で私のような目に遭っている人は多い。

 

まず、12月に上海のユニクロ店でいきなり入り口のドアが閉鎖されて、たまたまその時その店舗内に居た人全員が24時間店内に閉じ込められ、寝袋を渡され店内に宿泊。全員に行ったPCR検査結果が陰性と分かって翌日ようやく解放されたという。何と恐ろしいことだろうか。

 

北京の外交アパートでも陽性者がでたビルは2週間完全ビルごと閉鎖!隣のビルに事務所がある知人は器材をその話を聞いた途端にオフィスから持ち出したという、2週間も仕事ができなくなったら大変だ。

 

更に、別の友人のオフィスの斜め前のビルに陽性者が寄っただけなのに、彼のビルも午後数時間入り口を閉鎖されて身動きが取れなくなったという。幸い数時間で開放されたらしいが、寝袋を渡されてそこで一晩、いや何日も、というケースは報道こそされないがかなり起きている。

 

昨日、そういえば悪い予感がしたのだった。コロナ対策グルチャという我がアパートの住民委員会が組織するグルチャで誰かが「我がビルにも隔離されている人がいるんですか?」と聞いていた。しかし、住民委員会はだんまり。その時、一瞬、むにゅ?と何か嫌な予感がした。開けてびっくり!私が加入させられた「毎日2回体温報告グルチャ」にはこのアパートに住む97人が登録しているじゃないか。

 

こーあんや住民委員会などの関係者もいるが、監視対象の世帯がざっと90軒。うち、同居者がいる場合は全員アウトだ。つまり、今現在、ざっと150人前後が我がアパートから一歩も出られない生活を強いられているということになる。

 

友人たちに「家で隔離された~」と伝えたら笑って「まあ、4日間だけで良かった」「家なんでしょ?よかった」と皆さん明るく前向き。まあ、怒らずに水に流すのが自分のメンタルも体力もエネロスが少ないのだが、肝心なこの防疫メソッドが果たしてベストなのか?については議論はごはっと、よって全くな~し!

これ、3月の雪に震える本日の北京なり。